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円形脱毛症 円形脱毛症

かぶれ(接触性皮膚炎)とは? 円形脱毛症とは?

円形脱毛症とは、頭髪の一部もしくは複数箇所に円形に脱毛する疾患です。10円玉程度の脱毛というイメージがありますが、頭部全体に広がるケースや、眉毛、まつ毛など体毛も脱毛になるケースもあります。ストレスか原因となる事が多いですが、アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患、膠原病などの合併症として発症する場合もあります。

円形脱毛症の原因 円形脱毛症の原因

円形脱毛症は、様々な事が原因とされていますが、主に5つの原因が考えられます。

1.自己免疫疾患

免疫に異常が生じ、自分の体の一部を攻撃してしまう事で、免疫細胞であるTリンパ球が何らかの原因で毛根を包む毛包を攻撃する事で起こります。

2.アトピー性皮膚炎

円形脱毛症の患者の多くがこの要素を持つ事が多く、原因の一つと考えられています。円形脱毛症を発症する人はその40%以上が、アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎のいずれかを持っていると言われ、深い関係があるとされています。

3.精神的ストレス

ストレスで交感神経が異常をきたし、頭皮への血流を悪化させます。それにより、毛根へ栄養補給が行き届かなくなり、脱毛が起こります。強いストレスが長時間に渡って加わり続ける事で、毛根への栄養補給の妨げだけでなく、内分泌異常なども引き起こす可能性があります。

4.ホルモンバランスの乱れ

出産後に女性ホルモンが減少する事による女性特有の原因です。妊娠中通常の100倍以上に増加した女性ホルモンが出産後に元の数値に戻る事で起こりやすいと言われています。女性ホルモンは発毛を促進するので、減少すると抜け毛に繋がります。

5.遺伝

円形脱毛症になる人は、約8.4%の人が家族内に同じ病気を抱えている家族がいるという報告があります。円形脱毛症になる人の1親等の発症率は2親等以上の家族の10倍に及ぶという結果が出ているので、遺伝的な原因で発症する可能性が高いと考えられています。

円形脱毛症の症状 円形脱毛症の症状

円形脱毛症は、円形脱毛斑が頭部や、毛髪がある部分に生じます。場合によっては、完全に発毛しても再発する事があります。自覚症状はないが、脱毛する前に軽い痒みや違和感、赤みを伴う事もあります。

初期症状

・突然脱毛が始まる
・頭部に地肌が見える部分がある
・アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎のどれかを患っている
・脱毛斑が円形、もしくは楕円形で境目がハッキリしている

進行中

・朝、抜けた毛が複数見られる
・脱毛斑の周囲の毛が痛みもなく簡単に抜ける
・抜けた毛の毛根部分が、細く尖っている
・脱毛斑が広がっている

回復期

・脱毛斑に細く短い毛が生えてきている ・脱毛斑に毛穴が見えている ・脱毛斑の周囲の毛を引っ張っても簡単に抜けない

円形脱毛症の種類 円形脱毛症の種類

円形脱毛症は大きく分けて5つに分類されます。

1.単発型

単発型は突然頭部に円形、もしくは楕円形の脱毛が見られます。円形脱毛症の中では最も多く見られるタイプで、頭髪だけでなく眉毛や体毛に発生する場合もあります。子供からお年寄りまで幅広く男女共に見られます。約8割が1年以内に治癒しますが、まれに「多発型」になる場合があります。

2.多発型

多発型は、円形脱毛斑が2つ以上発生するタイプです。このタイプは適切な治療を行なっても、完治するまでに半年〜2年程かかると言われています。脱毛斑が拡大し「多発融合型」になる場合もあります。

3.蛇行型

蛇行型の場合、脱毛斑の結合が細長く、後頭部から側頭部の生え際に沿って蛇のように広がるタイプで、治療期間が複数年に渡り長期化します。

4.全頭型

全頭型は、脱毛斑が頭部全体に広がり、最終的に完全に抜け落ちてしまうタイプです。このタイプは非常に治りにくく、治療は長期化します。治療と共に、ウィッグなどを使用して上手く付き合っていく事が大切です。

5.汎発型(はんぱつがた)

汎発型は、さらに症状が進行したタイプで、頭髪、眉毛、まつ毛、体毛が全て抜け落ちてしまいます。円形脱毛症の中では最も重度のタイプと言われ、全頭型と同じく治療は長期化します。

子供の円形脱毛症

円形脱毛症になる患者様の約4分の1は、15歳以下の子供に発症すると言われ、子供の円形脱毛症は治りにくい傾向にあります。頭髪が抜ける事で精神的なショックも大きく、家族や学校など周りの理解が必要になります。

円形脱毛症の予防法・治療 円形脱毛症の予防法・治療

予防法

円形脱毛症は免疫機能やストレス、精神的な事が原因で発症する疾患です。予防する為には、髪や頭皮を健康に保つ事が大切です。髪や頭皮を作るのに必要なタンパク質や亜鉛、ビタミンB群を意識して摂取しましょう。栄養バランスが良い食生活を意識して、不規則な生活習慣や睡眠不足にならないように心がけましょう。

治療法

円形脱毛症は、根治療法が確立されておらず、様々な治療が試されています。その中でも効果が期待できる治療法がこちらです。

局所免疫療法

人工的にかぶれを起こす科学試薬、スクアレン酸ジブチルエステル、ジフェニルシクロプロぺノンを使用してかぶれを起こし、発毛を促す治療です。比較的広範囲に脱毛している場合や子供にも有効です。

約9割に発毛効果があると言われますが、副作用もあります。アトピー性皮膚炎や蕁麻疹がある人は一時的に症状が悪化する可能性もあります。半年から1年以上かけて取り組む必要があります。

内服薬の使用

ステロイド内服薬、抗アレルギー薬、セファラチン、グリチルリチン、メチオニン、グリシン複合剤は円形脱毛症の治療に効果が期待できる内服薬です。

外用薬の使用

ステロイド外用薬、塩化カルプロニウム外用薬、ミノキシジル外用薬の軟膏や湿布などは、円形脱毛症の治療に効果が期待できる外用薬です。

冷却治療

冷却治療は、ドライアイスや液体窒素などを脱毛斑に当て、誤作動を起こしている免疫細胞の働きを正常にし発毛させる治療法です。軽い痛みが伴いますが、副作用もなく安全な治療法です。

紫外線治療

アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの治療にも使用されるナローバンドUVB療法やエキシマレーザーなどです。症状により回数や頻度は異なりますが、2週間に1回〜6回程度、数ヶ月かけて治療していきます。副作用として、肌の炎症やかゆみ、ヒリヒリが生じる可能性があります。広範囲で脱毛の症状が見られる全頭型や汎発型に効果が期待できます。

点滴静注ステロイドパルス療法

点滴によりステロイドを3日間ほどの短期間に大量に投与します。発症後6ヶ月以内に急速に進行する重症なケースに有効な治療法です。発症後早期に行う事で効果が高いです。ステロイドを大量に使用するので、入院が必要になり、不眠、頭痛、微熱、倦怠感などの副作用があります。

かつらの使用

海外では医療器具としても使用されるかつらは、多発型、蛇行型、全頭型、汎発型の治療に有効です。直接的な治療効果というより、紫外線や刺激から頭皮を守り、精神的に安心感を与える効果があります。