赤ら顔

赤ら顔とは？

顔が普通の状態より赤く見える事を赤ら顔と言います。一言に赤ら顔と言っても原因も種類も様々です。皮膚の下に血管が透けて見える毛細血管拡張症と、皮膚そのものが赤くなる場合があります。表皮はおよそ0.02mm程度しかない為、拡張した毛細血管の赤みは表皮を通して確認できる程になります。

赤ら顔原因

赤ら顔の原因は、温度変化や刺激により拡張した毛細血管に血液が大量に流れる事で、毛細血管が透けて見える事で起こります。

肌質

元々持っている肌質が敏感肌や乾燥肌、色白の人は元々の肌質が薄い為、毛細血管が拡張して透けて見え、赤みが出やすいと言われています。

スキンケア法

過度なスキンケアがお肌に刺激になっていたり、合わない化粧品を使用している、摩擦が加わりすぎているなど、スキンケアがお肌に負担になると赤みが出てきます。

寒冷差

寒さや暑さが刺激となり、毛細血管が拡張したり、閉じたりして赤みが出ます。また、長時間寒い場所にいたり、熱い場所にいたりする事も刺激になります。

ホルモンバランスの異常

ホルモンバランスは、自律神経系に影響します。そこから毛細血管にも影響して、赤みが出やすくなるケースもあります。

辛い食べ物をよく食べる、飲酒

辛い食べ物もアルコールも刺激物です。どちらも血管を拡張する作用があり、摂取量が多いと赤みが出やすくなります。

赤ら顔の症状

赤ら顔の症状は、両頬、フェイスライン、眉間、鼻の頭を中心に赤くなります。場合によってはヒリヒリしたり、チリチリするような火照りがある事もあります。症状が強くなったり弱くなったりします。軽度の赤みは正しいスキンケアや治療で改善が見られますが、酒さの症状によっては長期化する場合があります。

赤ら顔の種類

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌量が多くなる事で、顔や頭に湿疹を生じる皮膚疾患で、皮膚が赤くなったり、痒みを伴う事もあります。皮脂が酸化して炎症が起きる事が原因で、肌がゴワゴワし、皮脂分泌は活発なのに水分不足で乾燥しやすいのが特徴です。

酒さ

酒さとは、主に中年以降の女性に多く見られる慢性皮膚疾患で、鼻を中心に頬や額の血管が拡張して赤くなる症状です。敏感肌を伴う事もあり、繰り返す顔のほてりと発赤によって発症します。

酒さには第1度〜第3度までの段階があります。赤みと血管の拡張が数ヶ月以上続き、ニキビのような丘疹や膿疱ができるケースもあります。

第1度酒さ

鼻、頬、眉間に赤みが発生し、毛細血管の拡張と脂漏が出ます。かゆみやほてりも伴います。

第2度酒さ

さらに進行すると、部分的な赤みが顔全体に広がります。脂漏が強くなり、赤い丘疹や膿疱が出現します。

第3度酒さ

丘疹が増え合体して腫瘤状になります。鼻は盛り上がりのある鼻腫ができ赤紫色になってきます。さらに、眼の周りが腫れたり、結膜炎や角膜炎になるケースもあります。

毛細血管拡張症

毛細血管拡張症は、表皮の下の毛細血管が拡張して起こるもので、血管が糸状に透けて見える状態です。子供の頃から赤ら顔だったり、小鼻の脇の血管が目立つ、頬に血管が浮いてきたなどの症状があります。

赤ら顔の予防・治療

日常生活での予防法

バランスの良い食生活を心がける

ビタミン不足やタンパク質不足はお肌のバリア機能が低下してしまいます。刺激に強いお肌作りをする為には、バランスの取れた食生活を意識する事が大切です。糖質や脂質が多い食生活は水分と皮脂のバランスが悪くなり、バリア機能の低下に繋がります。

規則正しい生活を心がける

睡眠不足や夜更かしはお肌の生まれ変わりの妨げになります。寝ている間に新しい細胞が作られ、お肌が生まれ変わっているので、質の良い睡眠をしっかり取るよう心がけましょう。

負担をかけない正しいスキンケア

赤みの原因として、間違ったスキンケアや合わない化粧品によるトラブルも多いです。過剰に摩擦を与えず、お肌に負担をかけない化粧品を使用し、優しく包み込むような洗顔を意識しましょう。

また、赤みが出やすい敏感な状態のお肌は通常時より紫外線を吸収しやすくなります。外出時はUV対策も念入りにしましょう。

乾燥対策をしっかりする

水分不足や保湿不足は、お肌を守るバリア機能を低下させます。バリア機能が低下したお肌は少しの刺激にも弱く、赤みが出やすい状態になってしまいます。化粧品や乳液でたっぷり保湿をして乾燥しないよう心がけていきましょう。

嗜好品、喫煙などは控える

アルコールやカフェイン、刺激物を多くとる事で毛細血管に影響し、赤みが出やすくなります。取りすぎに注意し、なるべく控え目にしましょう。喫煙は、毛細血管を収縮させ、赤みだけでなくしみやしわ、くすみなど老化肌の原因になります。美容の為には禁煙をおすすめします。

美容皮膚科での自費治療

メソアクティス

メソアクティスは、エレクトロポレーションと呼ばれる、特殊な電気の力で、瞬時に細胞膜に隙間をあけ、大量の美容成分を浸透させる施術です。細胞に負担をかけず、痛みもありません。

レーザートーニング

レーザートーニングとは、フラットなレーザービームを均一に照射し、メラノサイトを活性化する事なく、原因であるメラニンを徐々に減らしていく施術です。

ジェネシス

ジェネシスとは、レーザーにより皮膚表面の古い角質を除去し、真皮上層部を加熱する事でコラーゲンを増やす施術です。皮膚の深部にあるシミやくすみ、小ジワに効果が高いと言われています。

クールビタミン

クールビタミンとは、美肌に欠かせないと言われるビタミンAとビタミンCを同時に取り込むイオン導入で、角質層の深部までミネラルパックで成分を閉じ込めます。保湿効果が高く、明るいお肌が期待できます。

シルファーム

マイクロニードルという微細な針を皮膚に刺し、高周波(RF)を流す事で、真皮に直接治療目的別の熱凝固をもたらし、肌のキメ・毛穴の開き・色素沈着や肝斑、ニキビ跡、目の下の小じわ・赤ら顔など様々な肌悩みを改善します。

皮膚科で処方される薬

飲み薬

ビタミンB2、ビタミンB6、ビブラマイシン(毛穴の慢性的な炎症を抑える)

塗り薬

アクアチム(慢性的な炎症を抑える)、メトロニダゾール、プロトピック